先日ご紹介した「藍染め」と並ぶ徳島の伝統工芸品が「しじら織り」です。
私が「しじら織り」の存在を初めて知ったのは、小学生の時でした。
県が発行する小学生向けの読み物教材に、こんなお話が掲載されていました。
県西部のある農家に嫁いだ若い女性・ハナ
ある日いつものように反物を干そうとすると
大切な反物が縮れてしまっていたのです!
「ああ どうしましょう」困惑しました
おびえながらお姑さんに報告すると
案に相違してお姑さんが誉めてくれたのです
「いったいどんな魔法を使ってこんな文様を出したの?」
これが しじら織りの誕生秘話です
今はやりの「イノベーション」の元祖かもしれません!
失敗に学ぶ、失敗を生かす
若いお嫁さんの失敗を叱るどころか、誉めてみせたお姑さんの広い心と
失敗に新たな価値を見出したお姑さんの豊かな感性が、
「しじら織り」の原点なのです。
もちろん、失敗を隠したりごまかしたりせず、きちんと申告した若いお嫁さんの勇気も
忘れてはなりませんね。
それからは、「しじら織り」の特徴である「ちぢれ」を一定のパターンで出すことに
苦心したそうです。
ちょっとボコボコとした質感が伝わるでしょうか??
「しじら織り」はどことなく懐かしく、涼しげな見た目なのに、温かい気持ちにさせてくれる不思議な織物です。
現在は、藍染め製品だけではなく、化学染料を使った色とりどりの製品が出ています。
一度、手に取って御覧になってみてください(*´∀`*)♪
ちなみに、前回の「藍染め」と今回の「しじら織り」
快く取材に応じて下さった「長尾織布」さんでは、藍染め体験もできます!
興味があれば、ぜひお気軽に訪ねてみてくださいヽ(^o^)丿
長尾織布 → http://www.awa-shijira.com/